子どもが小学校に入った頃、親として、いろんなことを教えたいという思いがありましたが、何をどうしていいか、わからないという状況でした。言葉が伝達の基本だから日記などの表現に５Wが不可欠ということ、人間の基本中の基本は挨拶だよとか、うそもイコール悪とは言えない等々。　書店の児童書コーナーで、この「にほんご」を見つけたときには、自分が思っていることを、見事に文章化してくれていると感激しました。この本は、小学一年生の国語教科書を想定してつくられていて、「よみかき」よりは「きく・はなす」に重点をおいたということが「あとがき」にありました。この本を読んでいると、にほんごは世界の多くの国々のことばのうちの一つであること、にほんごの歴史をさらりと説明し、言葉が人間の気持ちを伝えるものであることを、自然に、読者であるこどもに語りかけているなと思いました。さらに、自然科学的なものの見方考え方を、やさしい日常の中に気づかせるような文章もありました。やるなあと思って著者の名前(複数）を見て納得。わが子も、本の値段以上に熟読。