以前の新聞記事で、ある獣医師のお話。犬猫の生後

２～３ヶ月ごろは、親から学習し、心の成長もする大切

な時期なので、その時期に親から切り離すと、「問題行

動」の原因になるということでした。私の場合、親になる

にあたって、「犬猫だって子育てをしているのだから、人

間にできない筈がない」　程度の確信でもってやってい

ましたが、犬猫に失礼でしたでしょうか。

　世の中に目を移せば、今の政治の問題の根本原因は

「小選挙区制」　です。一票の格差は永遠に解決しませ

ん。違憲状態の選挙で生まれた政府が、憲法違反とい

われる法案を多数決で通そうとしています。三権の一つ

の司法は黙ったままです。三権分立は既になく、国会と

司法は完全に政府に従属している状態です。

　「信じて下さい」、「責任は全部、私がとります」　という

リーダーの結論が先にある政治になっています。原発も

安全性を説明する前から　「再稼働」　ということが決まっ

ている。新国立競技場も決まっているから変えられない

いくら借金が増えようと、リニアも予定通り。憲法九条は

解釈で無視して良いことに決めている。辺野古だって、

決まっているから粛々と進める。議論の入る余地がない

それもこれも　「小選挙区制」　のなせる業（わざ）

　すべての選挙区が定数１の小選挙区制が、独裁政治

になるのは、第１党が全勝し、第２党以下が議席を獲得

できないことになるからというのは周知の通りですが、

最近、その第１党の、党内それ自体が独裁になっている

という事実です。異議をとなえると、党の公認がもらえな

くなるからです。

　１８歳選挙権により、高校生が投票に行くことが現実と

なったことは良いことですが、高校の教師が政府批判を

したら処罰されようとしています。「密告」を恐れ、教師は

政治を口にすることができない。生徒も質問もできない。

今、高校生が政治を学ぶ、良いチャンスです。「現代」を

しっかりと取材してほしい。