長女が小学校、次女が幼稚園に通うようになる頃までの６～７年にわたって、この本とともに子育てをしました。本当にお世話になりました。でも、最初のうちは本の厚さに圧倒されて、読み通す自信がありませんでした。「誕生まで」から始まり「生後１週間」「半月」「一ヶ月」と、それから一歳になるまでは、一月ごとに子どもの成長の特徴や注意することなどが、私たちを励ますように述べられていました。この本の半分以上が一歳になるまでで占めています。文中に「一歳のお誕生日万歳」とありますが、正にそういう気持ちでした。長女が生まれた前年のオリンピックで「自分を褒めてあげたい」と言った有森選手と同じ思いでした。さらに誰かから褒めてもらいたいくらいでした。当時、妻の視力が落ちてきていたので、私が音読をして「この月の赤ちゃん」の予習をしました。さらに気になることがあると、読み直して復習するということを繰り返しているうちに、いつの間にか読みきっていました。しかし、次女が生まれた頃にはすっかり忘れていて、また一から読み直しという有様でしたが・・・。文章の中では、著者が天井から、うちの子供を見ているような記述がたくさんありました。そのものズバリだったので、よく苦笑いをしたものです。そしていつも「大丈夫だよ」と支えてもらっている感じでした。２０年近く前でしたが情報はたくさんあって、逆にそれらに振り回されていた私にとって、じいさんばあさんのような、たよりになる本でした。最後にもうひとつ、著者は「父親」に対して、かなりその役割を強調しています。知らず知らずのうちに、私が父親教育を受けていたんだと気づきました。